【2/26-3/11】「とびきりパッピー」日向坂46ダイアリー#35

 

 2月26日から3月11日までに放送された日向坂46出演番組や出来事の感想です。引っ越しでバタバタしていて先週は書いてないので、今回は2週分のなかから気になったものだけ書こうと思います。ひなあいの総集編、ひな誕祭決起会の「横浜聖地化」、このラジでの「外から見た日向坂が入ってきた」、余計な事までのストロング丹生明里、キョコロヒーWBC回について。

 

 

『日向坂で会いましょう』(2/27、3/5)

 【緊急特別企画!2022年の名場面をちょっくら振り返りましょう!!】

 四期生が新型コロナに罹患したので、先輩メンバーとオードリーによる総集編&トーク。あらためてひなあいのバラエティとしての奥深さ、強さを感じさせる内容だった。ひなあいは「アイドル番組」の枠で「往年のバラエティ」をやることでいろいろな規範やお約束をゆるがしていると思うのだが、今回のように番組内容を当人が振り返るとそのような側面がより強く感じられた。とくに日向坂ダービーのグルグルバットで各挑戦者の「ネタばらし」をするくだりは、王道のバラエティ番組でやると白けてしまうような、でも「アイドル番組」だからしっかり笑えるようなバランスで成り立っている気がした。

 

『おひさまとの「4回目のひな誕祭」決起会!』(3/1)

 佐々木久美、加藤史帆富田鈴花丹生明里、山口陽世、藤嶌果歩出演のYouTube配信。4回目のひな誕祭に向けてこれまでのひな誕祭の振り返ったり、今回ライブが行われる横浜を日向坂の「聖地」とすることについて、そして9thシングル発売の発表などが行われた。

 横浜を日向坂46の「聖地」とすることについて、それ自体とくに悪いことではないのだが、なぜ今のタイミングで、どうしてこんなに無理やりなのかについては違和感がある。まだ現時点で一度もライブをしていない土地を「聖地」などと呼ぶことはできないだろうし、そもそも「聖地」などというものが必要だとも思えない。日向坂46には、けやき坂46誕生時から7年半ほどの歴史があるわけで、「聖地」などという偽の伝統を今になって急いで「創出」する必要などなさそうに思える。

 要するに、横浜の「聖地」となることのそのものの是非ではなく、「聖地」を作ることそれ自体が目的化しているように見えるのはおかしいと言いたい。これから毎年横浜でライブが行われるとすれば、いつの日か横浜は日向坂46とおひさまにとっての「聖地」になるかもしれないし、そこには物語が生まれるかもしれない。これまで日向坂が歩んできた物語が東京ドーム公演で完結したことで、わかりやすい「物語」を失ったように思えるのはわかるが、だからと言って物語それ自体を作ろうとして運営するのはやめてほしい。そんなことしなくてもメンバーの行動と言動、それに対するファンのリアクションが自然と物語を生むはずだし、自分が求めているのはそれだから。

 

『日向坂高校放送部』(3/4)

 濱岸ひよりゲスト回。とにかくひよたんのおもしろさ、ちょっと意地悪な目のつけどころが存分に披露されていた。「無印で長時間ネックピローを吟味する松田この」の絵面のおもしろさもさることながら「悩みたいタイプなのよ」と話す松田に「ネックピローで?どれも一緒でしょ」という返しのキレとスピード。松田からもらったイチゴの差し入れのエピソードや、舞台での経験の話を聞いてると、彼女の中にあるけど人眼には触れていないいろいろな考えや感情が垣間見える気がして、先日のインタビューも思い出しながら魅力的な人だなあと思う。髙橋未来虹とのエピソードも最高すぎる。

 松田が四期生について「外から見た日向坂」が入ってきた感じがすると話していて、「ハッピーオーラ」をモットーとするグループの張本人による実感としておもしろいなあと思いいつつ、松田も四期生のことを「外から」見てるのではないかという気がした。

 我々は日向坂の「いつも明るくて楽しそう」な姿にエンパワーされるわけだが、当然メンバーもみんな人間なので、「いつも明るくて楽しそう」ではいられない。当然同じことが四期生にも言える(実際、そのような旨はおもてなし会の清水理央のスピーチからも読み取れる)。上記のような「日向坂らしさ」とそうでない自分との乖離を身をもって感じているはずのメンバー本人が、また別のメンバーに「日向坂らしさ」そのものを見出すような発言があるのは、いろいろと考えるべきことだと思う。

 日向坂の活動が進んでいくにつれて、「日向坂らしさ」がグループ内外から意識されていくのは当然だとも思うのだが、それがメンバーやファンの中で内面化されて、本来実態が存在しないはずの「日向坂らしさ」に縛られるようになったら、とても息苦しいだろうし、間違っているとすら感じる。「らしさ」なんてものは最初から存在するのではなく、あくまで結果としてついてくる物だろうから。

ひよたんのインタビュー

with.kodansha.co.jp

清水理央のスピーチ

news.1242.com

 

『余計な事までやりましょう』(3/3)

 丹生明里担当回。丹生ちゃんがひとり焼肉に行きすぎて、焼き肉屋に入ってから出るまで30分で済むようになった話から「ひとり○○」の話題になり、作家から「寂しい女」と言われた丹生ちゃんが「寂しくないですよ、ストロングです!」と返したのが印象的。もちろん「ひとり○○」をする人が決して「寂しい」人ではないのは大前提で、この種のいじりに対してこのスピードで強さを打ち出せる丹生ちゃんがカッコよかった。ひとりで何かをすることの充足感や達成感をキャッチ―に表現してくれててグッとくる。丹生ちゃんみたいにいつもニコニコしていてなんでも吸収してしまいそうな人が、こういういじりをかっこよく跳ね返しているのを見るとけっこう勇気をもらえる。どうしてホームであるレギュラーのラジオでこんないじりを受けなくてはいけないのかはよく分からないが。丹生ちゃん塾エピソード×2もめちゃくちゃ楽しかったし丹生ちゃんらしさ全開だった。


『キョコロヒー』(3/6)

 野球の世界大会WBCの直前ということで、ぺこぱと井森美幸をゲストに迎えてキョコロヒーの2人がWBCについて勉強する。W杯のときも同じような特集回があったのだが、両方ともこの手の「事前特番」の枠を使いながら枠自体壊すような内容だった。普通は「知ってる人」が「知らない人」に何かを教え、「知らない人」は「そうなんですか!勉強になりました。これから楽しめそうです」となるところを、キョコロヒーは「知らない人」が知らないことに居直り、挙げ句の果てに知ってる人の方が変くらいの扱いをするところがいい。2人が学ぶ数少ない知識も野球の本質とはあまり関係なさそうなものばかり(そもそもこの手の事前特番で本質的な知識など得られるのだろうか?)。「60億の方ですか!?」は、「そっちじゃない」と心の中でツッコみつつ、自分の中にある「松坂大輔を知らないなんて」みたいな驕り高ぶりを指摘されている気すらした。

 

タイトルに引用したのは平岡海月のSHOWROOMでの言葉。四期生リレーSHOWROOM part2については次回書ければ。