【8/14-20】今週の日向坂46出演番組#7

 

 日向坂46公式ゲームアプリひなこいが製作し、YouTubeで公開しているHINAKOI FILMSというショートムービーシリーズがあり、その第4弾が公開された。ここで描かれていた内容がとても良くて、驚いたり興奮したりして楽しんだけど、その少し後で自分の中にモヤモヤも生まれてきたので、詳しく書いてみる。


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 (以下ネタバレあり)学校で会えば気軽に話せるけど外で会おうと誘うのには勇気がいる、そんな人と夏休みのせいで会えなくなることを考えて憂鬱な気持ちでいる金村美玖と齊藤京子が、お互いに勇気を出してその人を夏休みどこかに誘ってみようと画策する話。

 視線や演出から齊藤京子の「会いたい人」は「カントク(メンバーが作品内で所属するアイドル部の部員で、このシリーズで好きになられるのは大体この人)」だとわかる。しかし、金村美玖のそれは最後まで隠されており、ラストシーンにて、電話で誘っている相手がメンバーの小坂菜緒であることから、彼女が金村美玖の「会いたい人」だったとわかる。

 この展開にはクィア的な要素を読み込むことができると思う。小坂は金村にとって意中の人で、この夏休みに2人で出かけることが相手に勇気を出して思いを伝えるまでの第一歩なのだと。しかし、同時にこの作品の表現はクィアベイティングなのではないかという気持ちも芽生えてきた。

 最後の展開を考慮せず最初から見ていくと、齊藤京子と金村美玖はそれぞれの「好きな人」を誘おうとしているように見える。しかし、後から振り返ると作中では「好きな人」とはおろか「気になる人」といった言葉すらも使われておらず、金村が小坂を誘うときも「仲良くなりたいと思ってて」「遊びに行かない?」と友達を誘うともとれる言い方をしている。もちろん言葉が限定されてないからこそクィアに読むこともできるのだが、逆に限定しないことによって「これはただの友達関係の話です」と「逃げ」をうっているようにも見える。作中での金村と小坂の関係にクィアに読まれることを作り手が想定していないとは考えにくいなかで、このような描写(の欠如)はクィアベイティング的だと言えるのではないだろうか。

 HINAKOI FILMSではメンバーの名前と作中での名前が同じであったり、往々にして本人のパーソナリティがそのまま作中のキャラとしても生かされていたりなど、ある意味二次創作的な面がある。そういった意味でも、クィアな関係性の仄めかしはより「リアル」に映るし(小坂菜緒と金村美玖は同期で同い年、「なおみく」というコンビ名でファンからの認知度も高い)、だからこそ力強く、だからこそ悪質になり得る。

 このような指摘によってすぐにこの作品の価値がなくなるわけではないし、表現自体には意味があると思うが、そこに「決定的」な描写が含まれていないのも事実である。これからも日向坂46によるクィア表象には期待しつつ、批判や指摘はしていこうと思う。(個人的にはこの間書いたこのエントリにピッタリの内容だったので追記しようかと思ったけど、どうせならここで書きゃいいやと思って書きました)日向坂46におけるクィア表象 - 芝生の逆襲

 

 

『CHOTeN 〜今週、誰を予想する?〜』8/13


 日向坂メンバーのうち高瀬愛奈(元々高瀬ではなく渡邉美穂がレギュラーだったが、卒業を機に交代した)、丹生明里、松田好花が交代でレギュラー出演するeスポーツ番組。有吉ぃぃeeeeとは違って出演者がゲームを楽しむというよりはeスポーツ選手に焦点を当てた内容なので、日向坂メンバーが映る時間はかなり少ない。しかし、その分YouTubeに上がる地上派未放送のトークやコーナーは多い。

 いつもはeスポーツ選手への密着VTRとそのコメントだけなので見ていないのだが、今回は番組内でeスポーツ勝敗予想を最も外したMCのオリラジ藤森が罰ゲームを受ける内容ということで気になって見てみて、「何がしたいんだ…」となってしまった。

 全体の軸は藤森の罰ゲームとそのリアクションなのだが、そこに「どんな罰ゲームを見たいですか?」という街頭インタビュー、罰ゲームの執行に関わるゲーム対決、そして藤森のプライベートいじりが加わっている。そしてそのいずれの演出もかなり古臭くてハッキリ言えばセンスがない。性的なニュアンスを含む言葉選びや罰ゲーム内容も正直「攻めてる」とは思わないし、結局リアクション頼みの構成も単調だし。

 一月半ほど前に放送された渡邉美穂番組卒業式企画の時もかなりお笑い志向の強い内容で、それ自体は悪くないのだが、どうしても「eスポーツ番組の皮を被ったお笑い番組」をやるにはやや作り手のセンスが足りないのではと感じてしまう。

 上述したように、YouTubeトークや企画が上がっていてそこでは日向坂メンバーの出番も多いのだが、例えばトークだとお題が恋愛や性愛に絡めたものばかりで(少なくとも個人的には)面白味がないし、ぶりっ子をしながらゲームで対決する定番コーナーも二番煎じ感が拭えない。

 今回もし面白ければマメにチェックしようかな…と考えていたけど、やっぱりしなくてよさそうです…

 

 

『GO ON! NEXT サーキットで会いましょう』8/14


 富田鈴花単独MCのSUPER FORMULA番組。第二回となる今回は、富田鈴花富士スピードウェイにてスーパーフォーミュラ生観戦&選手へのインタビューで、どちらもなかなか見応えがあって面白かった。

 インタビューでは、選手のプライベートやパーソナリティに関する質問に目新しさはなかった(全員に起床時間を聞くことで違いを浮かび上がらせるのは良かった)けど、選手がどの人も結構積極的に話してくれて、内容自体はおもしろかった。どうしてもインタビュアーである富田鈴花に感情移入しながら見てしまうので、スラスラと話してくれる選手に対して「ありがたい…」と思っちゃう。

 また、個人的にはレーサーに限らずスポーツ選手や芸能人の休みの日の過ごし方や配偶者の手料理を聞くのはつまらないと思うが、富田が最後に言っていたように、調べてもなかなか出てこないような話を聞くのは確かに価値があると思った。

 レース自体も全くの素人なりに色々なことが起こっててへぇーとかほぉーとか言いながら楽しめた。

 


『日向坂で会いましょう』8/14


 日向坂の7thシングル収録曲『真夜中の懺悔大会』にかけて、メンバーによる懺悔エピソードトーク回。スタジオメンバーが順番に懺悔していく本編も良かったけど、別撮りの懺悔室コーナーがめちゃくちゃ良かったので、これを集めたVTRにオードリー(+きくとし&花ちゃんズあたり)がツッコむスタイルでも全然おもしろそう。

 


『ひなちょいseason2』8/14


 先週に続いて山口陽世による「マリオを流行らせたい」。今週は懐かしのファミコンスーパーファミコンでのマリオゲームをプレイするなか、どのゲームもメンバーが初見なのでルールがわからないままズルズルと時間が過ぎていく。そのグダグダ感も良し悪しなのだが、齊藤京子のバラエティ的なおもしろさのひとつであると個人的に思っている「根拠のない自信」が存分に発揮されていて今回は楽しかった。みんなでゲームしてて、自分は下手なのに他人がやってる時やたら「ああ、違う!そっちそっち!」とか言ってくる人いますよね?今週の齊藤京子はまさにそれでした。

 前に3期生の誰かが「ひなのちゃんは一緒にゲームをやってる時意外と口が悪い」みたいなことを言ってた覚えがあるんだけど、そういう意味で今回の上村ひなのは自分がテレビで見た中で一番「素」が出ていたように感じた。口が悪いというほどではないが、ちょっとした言葉遣いにいつものハキハキ喋ろうとするトーンがなくて新鮮だった。

 ひなちょいは予告編にしたときの画的なおもしろさだけ考えて企画を選んでいるのではないかという疑惑がある。来週もおもしろそう。

 


『東大王』8/17

 

 影山優佳が出演、東大王チームと芸能人チームの毎週の対決において東大王の10連勝がかかった回で、芸能人チームは相当強いメンバーが選ばれたらしい。

 東大王はクイズ番組の中でもわりと難しい方だと思うのだが、どのクイズでもちゃんと正解していて見せ場があった。回答だけでなく、回答後の短い受け答えや他の人へのリアクションなどもよく映っていた印象。

 東大王もこれが3回目の出演で、来週はQさまにも出るので、いよいよ影ちゃんのクイズタレントとしてブレイクが近づいているなと。

 


『キョコロヒー』8/17

 

  奇妙礼太郎による激薄アンケート歌披露と話の腰折り女齊藤京子企画の二本立て。歌の方はさすがの仕上がりで、クレカの審査落ちた歌なんて色んな人の心に響くのではと思ってしまった。むしろ激薄アンケートに表れる日常のとるにたらない出来事の方が歌にしたとき沁みるのかな?齊藤京子が懲りずに夢の話をしているのにも笑った。

 腰折り企画は、そもそも相当話の腰を折りやすい状況(齊藤京子の興味のない料理道具、「欲しくない」と言えば全てを否定できる実演販売のシステム)が設定されていたとはいえ、相槌や受け答えの端々から滲み出る興味のなさはとてもじゃないけどテレビタレントとは思えないもので、これぞ真骨頂だと感じた。今度はもう一回島田秀平か誰かを呼んで怪談を聞かせてみてほしい。